めちゃくちゃな政治にNO! 国会前に2万7000人 皇室典範改正、国旗損壊罪、再審法改正に異議あり!

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今の政治を言い表す言葉は「めちゃくちゃ」。それぞれの思いを携えて集まった2万7000人。

嘘と違憲立法にまみれためちゃくちゃな政治にNO! 

7月10日夜、国会正門前に2万7000人が集まり、「高市総理はめちゃくちゃするな」「暮らしをよくする法案通せ」などと声を上げました。主催は20〜40代の市民らでつくる「WE WANT OUR FUTURE(WWOF)」。この日は44都道府県135カ所でも、連動するデモがありました。配信では11万人が参加しました。国会前を埋め尽くした人たちは、DJの音楽に合わせて、「高市総理はめちゃくちゃするな」「高市総理は嘘つくな」と、声を張りました。

主旨説明でWWOFのeriさんは「私たち市民を無視して暮らしに関わる法案は先延ばし。緊急性の低い、私たちの権利や自由を侵害するような法案はどんどん通っていく。この状況を表す言葉として『めちゃくちゃ』としか表現できませんでした」と話しました。

子どもの貧困も差別や排外主義も放置

集会主旨
私たちは、めちゃくちゃな政治に抗議します。暮らしは苦しくなっている。物価は上がり、家賃も光熱費も重くなり、子どもの貧困も、介護や保育の現場の疲弊も、差別や排外主義も放置されたままです。それなのに、政治が真っ先に進めているのは、私たちの生活を守ることではなく、軍事費を増やし、武器輸出を広げ、ミサイルを配備し、港湾や空港を軍事利用しやすくし、憲法を変えようとすることです。会期末を控え、高市総理は予算委員会での答弁を回避するなど説明責任を放棄し、与党の数の力で政策を強行しています。
国家情報局の創設やスパイ防止法の議論、国旗損壊罪法案など市民の自由を奪うような法律が次々と進められています。中傷動画疑惑、サナエトークン問題、選挙の公平性を揺るがす疑惑についても、十分な説明は尽くされていません。
高市政権下では戦争が出来る国づくりも進んでいます。10兆円を超える過去最高の防衛費が計上され、安全保障関連三文書改定の議論も進んでいます。南西諸島の自衛隊基地の増強が進み、長年戦争と基地の負担を強いられてきた地域にさらなる軍事的負担を背負わせています。
私たちは、この流れに強い危機感を持っています。なぜならこの国には過去の戦争の歴史があるからです。かつて日本はアジア諸国を侵略し、沖縄を捨て石にし、たくさんの人たちの命と尊厳を奪いました。政治が戦争を進め、メディアがそれを煽り、多くの人たちが巻き込まれ、加担させられました。その反省の上に、日本国憲法はつくられました。憲法は今の政治を縛る誓いです。
憲法は戦争と武力の放棄や基本的人権の尊重をすでに明確に示しています。私たちはこの時代を生きる市民として黙りません。おかしいことにおかしいと言います。怖いことに怖いと言います。戦争したくない。差別をなくしたい。生活を守りたい。自由を奪われたくない。
その当たり前の願いをここで声にします。私たちは暮らしを後回しにし、自由を狭め、戦争に近づいていくめちゃくちゃな政治に抗議します!

リレースピーチやWWOFの解説コーナーでは、国旗損壊罪や皇室典範改正、再審法改正政府案などに強い危惧が示されました。

15歳の息子 「戦争になったら、俺は行くの?」

■行動する3児の母#あかねさん

私は小学生、中学生、高校生の3人の息子の母です。子育てをしながら仕事をするごく普通の市民です。地域の活動に参加し、平和について考え、行動することを続けています。最近の日本社会を見て、日々言葉にできないモヤモヤを抱えています。でも、仕事や子育てに追われる毎日の中で思うように行動できないことがありました。そんな時に、友人からスピーチをしてほしいと声を掛けられました。

私でいいのかな、と一度はあきらめようとしましたが、身近な人とモヤモヤを話しているだけでは何も変わらないと思いました。どうしたら思いが広がるのだろうと考えた時、一番大切なのは一方踏み出して、行動する自分の背中を見せることだと思いました。だから今日私はここに立っています。

行動することについてその思いを強くした出来事があります。スマホで動画を見ながら話す15歳の息子が何気なく言った一言です。「戦争になったら、俺は行くの?」

以前なら日本には憲法があるから大丈夫だよと私は答えていました。でも、今回は「もし戦争が起これば行くことになるかもしれないね」と答えていました。それを言葉にした自分がとても苦しかった。そして15歳という年齢が戦争に行く年齢に近づいていることも実感し、怖くなりました。

私は20年近く、戦争の加害を知り、語り継ぐ活動にかかわっています。戦争体験をした人たちから「戦争だけはしてはならない」と聞いてきました。その思いを受け継いできたからこそ、子ども達が戦争しなくていい社会を守りたいと思って行動を続けています。

6月23日は沖縄慰霊の日でした。犠牲になった人の名は沖縄の「平和の礎」に刻まれています。先日、「平和の礎」の名前を読み上げるイベントにオンラインで参加しました。一人ひとりの名前と年齢を読むたびにその人にも家族がいて、人生があり、未来があったことを実感しました。息子たちと同じぐらいの年齢の方の名前を呼んだ時には胸が締め付けられました。これ以上新しい名前が刻まれることのない未来を作っていかなければならないと思います。

一人ひとりには力があります。私が今日ここに立った小さな一歩が誰かの一歩に繋がることを願っています。世の人々や子どもたちが戦争や社会の状況を気にすることなく愛する人と共に生きられる平和な未来を、みなさんと一緒につくっていきたいです。

行動する3児の母#あかねさん

国旗の名で自由を奪われてはならない

弁護士 棚橋桂介さん

国旗損壊罪はすでに衆院を通過し、参院で審議され、会期内に成立してしまう可能性が高いところまで来ています。今、声を上げないと本当にこの法律ができてしまいます。

この法案は「人に著しく不快、または嫌悪の情を催させるような方法で」国旗を損壊した場合に刑罰を科すというものです。

しかし、まず立法事実がありません。他人の国旗を壊せば今でも器物損壊罪で対応できます。問題になるのは自己所有の国旗を使った表現のみです。しかし、そのような行為が社会で頻発し刑罰をつくらねばならないほどの問題になっているという事情は全く示されていません。

それどころか将来起きるかもしれないから抑止するといった、いわば予防的立法事実が語られています。しかし、刑罰は国家が人の自由を奪う最も強い権力です。抽象的な予防だけで新しい刑罰を作ることなど絶対に許されません。

何よりも問題なのは、この法案が不快や嫌悪を理由に表現行為を処罰しようとしていることです。表現の自由はきれいな言葉や誰も傷つけない言葉だけを守るものではありません。政府にとって耳の痛い表現、多数派にとって見たくない表現、不快に感じる人がいる表現こそ守られなければなりません。表現は言葉だけではありません。デモに参加すること、プラカードを掲げること、ペンライトを振ること。国家の象徴である国旗を使って強い抗議の意志を示すことも立派な表現です。

アメリカでは国旗を燃やす抗議活動を処罰する法律は1989年と1990年に連邦最高裁で違憲とされました。トランプ大統領が取締を求める大統領令を出しても、この判例は今も生きています。

不快だから処罰する、政府にとって都合が悪いから禁止する、そんなことは民主主義では許されないのです。この法案には日弁連、東京弁護士会、全国各地の弁護士会が続々と反対声明を出しています。刑事法学者も反対の声明を出しています。法学者から見ても絶対に見過ごせない法案です。

この法案の本質は国旗を守ることではありません。特定のやり方の「愛国」を国民に押しつけることです。法案提出者の一人は、この法案を契機に「愛国心が醸成されていくのではないか」と答弁しました。しかし、国を愛するとは政府の言うことを全部肯定することでしょうか。憲法を軽んじ、人権を軽んじ、政府を批判する人を黙らせることが「愛国」なのでしょうか。私は違うと思います。国を愛するということはその国の憲法を大事にするということです。憲法が守ろうとしている一人ひとりの自由、人権、尊厳を大事にするということです。政府が間違っている時に「それはおかしい」と声を上げることもこの国を愛する姿勢の一つです。

国旗の名で自由を奪われてはなりません。愛国の名で憲法を壊させてはなりません。この法案を成立させてはなりません。私たちの自由を、私たちの未来を政府に差し出してはなりません。最後まで声を上げ続けましょう。

棚橋桂介さん

私の体は私のもの。男系男子を産むためのものじゃない

■SRHRアクティビスト 福田和子さん

私の体は私のもの。My body My choice.

そんな誰にでも当たり前に保障されていいはずの大原則SRHR、性と生殖に関する健康と権利の実現を目指して活動しています。

そんな当たり前のこと言う必要がある? あるんです。

少子化は国難という大義の下で何が起きているのか。この国を強く、それにはもっと子どもが必要だ。若い男女の結婚を進めようと、全国で私たちの税金が婚活パーティーに使われています。一方で、同性婚、婚姻の平等は頑なに拒まれ続けている。さらには、適齢期に健康な子どもを生むのだと、受胎前管理「プレコンセプションケア」が政府肝いりで進められています。適正体重で障害のない健康な子どもを産めるようにと、卵子の質を守れ、精子の質を守れと幼いころから学ばされています。男女二元論、異性愛主義、性別役割分業の再生産。そして新たな優生思想の始まりではないでしょうか。

一方で、性についてきちんと学ぶことはできません。日本では妊娠に至る過程を取り扱わないといった(学習指導要領の)「歯止め」規定によって、親から教師からの性暴力も絶えない中、子どもたちは性について学べていないのです。これでどうやって自分の体を大切に、なんて言えるでしょうか? 来年、10年に一度の学習指導要領の改訂時期がやってきますが、それが議論される気配はありません。

子どもを産める体を作れ、でも性については教えません。おかしくないですか?

産む支援は手厚くなる一方ですが、中絶は1907年からの堕胎罪が残り、避妊・中絶費用は完全自己負担、緊急避妊薬の薬局販売には8年かかりましたが、勃起不全治療薬は約1年。その中で、女性たちが毎月のように孤立出産や(出産後)ゼロ日虐待死、逮捕へと追い詰められています。

そんな状況には全く目が向けられないまま、男尊女卑を固定化する皇室典範、国粋主義を加速する国旗損壊罪、言論封殺のスパイ防止法、憲法改悪を容易にする国民投票法改正案、殺傷能力のある武器輸出の全面解禁など、誰も頼んでいない、誰の生活も良くしない、国家のあり方を根底から破壊する法律ばかりが優先されています。

すさまじい犠牲と二度と過ちを繰り返さないという誓いの上にできたはずの民主主義、平和憲法をここまで愚弄され、いま、怒りとともに立つのは今を生きる私たちだけではないと思います。

戦争の犠牲者、ジェノサイドの犠牲者、日本軍「慰安婦」にされ、蹂躙され、うち捨てられた女性たち。戦後、日本人婦女子を守れと、性の防波堤として進駐軍に差し出され、うち捨てられた女性たち。不良な子孫を残すなと強制不妊治療をされた人たち。同性婚ができる日を願いながら亡くなった人たち。入管のひどい暴力に祖国に帰ることが叶わず、殺された人たち。この社会の、差別、偏見、いじめ、暴力、排他的行動のために、命を絶つまで追い詰められている人たち。そして、家父長制に自分であることを否定され、夢や自由を奪われたすべての人たち。

私たちは誰だって、望む人生や幸福を求める権利がある。

そしてそれを保障する義務が国家にはある。しかし、今、政府の目がそこに向いているとは思えません。今政府が行っていることは、自らの義務を果たさないことだけではなく、国家レベルのセクハラであり、ネグレクトであり、暴力であり、憲法違反であると私は思います。

私の体は誰かに性欲や支配欲をぶつけられるためにあるんじゃない。私の体は産む機械じゃない。ましてや男系男子を産むためにあるわけでもない。そして私の体は国力増強のためにあるわけでも、戦争で闘うためにあるわけでもありません。

あなたの体はあなたのもの、私の体は私のもの。私たちは命を、平和を、尊厳を決してあきらめません。そして決して黙りません。

福田和子さん

命がかかった再審法の審議を遅らせるな

弁護士 鴨志田祐美さん

無実なのに、間違って有罪にされて、刑務所に入れられ、場合によっては死刑で命を奪われてしまうかもしれない。そういう人たちを救い出すことができる唯一の方法が「再審、裁判のやりなおし」です。

私は大崎事件で一貫して無実を訴えている原口アヤ子さんの再審弁護人を22年間やっています。再審弁護をしている弁護士は40年、50年関わっている人がザラにいます。

袴田巌さんは検察が捏造した証拠であわや死刑にされていたかもしれない。でも、そんな人を救うのに58年かかったんです。

憲法は個人の尊厳を究極の価値にしていますよね。無実なのに処罰されていい人なんて一人もいてはいけないはずですよね。それなのに冤罪を晴らせない人がたくさんいます。それは憲法ができるより前にできた古ぼけた法律が、未だに再審では現役バリバリだからなんです。

どうして原口さんを救えないんだろう。99歳になってまだ第5次再審請求を始めたばかりなんです。なんでこんな目に遭わないといけないんだろう。法律や制度が間違っているからだと気づきました。

検察は無罪の証拠を持っていても全然出してくれない。裁判所が裁判のやり直しをしましょうと決めても、検察がだだをこねて、不服申し立てをしてさらに長引く。こんなルールだから、冤罪被害者がいつまでたっても救えない。

再審法を変えようという運動を12年間やってきました。やっと今、国会にかかって審議がされているんです。でもね、全然喜べないんですよ。

冤罪被害者を救うために、検察が持っている証拠を全部出させましょうと、検察の不服申し立てを停止しましょうというルールを作ろうと思っていたのに、それを取り上げて抜け穴だらけの法律にしようとしたのが、法務省というお役所です。法務省は実は検察官なんです。自分たちが犯人だとした人は絶対有罪だという人が、どうやって冤罪被害者を救えるのでしょうか?

だから今、法務省案を少しでもいい方に修正しようと国会で議論が始まったのに、関係ない法律で審議が止まってしまった。要らないですよ、国旗損壊罪も定数削減も、皇室典範も。急ぐ必要ないじゃないですか。命がかかっている冤罪被害者を救済する法案が遅れてしまっていいのかと問いたいです。

間違って有罪になったらすぐ助けるという優しい国にしませんか。

私は権力と闘っていると思ってきましたが、それは間違いです。権力を持っているのは私たち。一時的にあの人たち(国会議員)に預けているんです。でも預けた人が間違って戦争しようとしたら、間違って原発を再稼働しようとしたら、間違って冤罪被害者を苦しめようとしたら、私たちは預けた権力を取り戻さなければいけない。すべて権力を取り戻すための闘いです。みんな一緒に闘いましょう。

鴨志田祐美さん

気候とエネルギーの危機に責任果たせ

■大学非常勤講師 伊与田昌慶さん

学校で環境問題を教えつつ、活動しています。

私は子どものころ、環境教育の授業でよくこう言われていました。

「地球温暖化が大変だから、がんばって勉強して大人になったら解決してね」。

しかしどこか、モヤモヤしていました。

なぜ大人の世代が引き起こした環境問題を子どもが解決に向けて努力しなければならないのでしょうか。本来大人が言うべきなのは、何も心配しないでいいよ。大人が責任をもって解決するからねと。そういう言葉をかけるべきなのではないでしょうか?

火力発電で化石燃料を燃やし続けて、何百、何千万tのCO2を出すことの責任を担っているのは大人世代です。なぜ子どもが数十kg程度のCO2を減らすために自分の健康を損なうようなエアコンの我慢をしなければいけないのでしょうか? なぜそれが美談になるのでしょうか?

必要なのは政治が変わることです。

今、高市政権は気候とエネルギーの危機に対して、その責任を果たせていません。めちゃくちゃな気候災害、熱波、豪雨、台風、干ばつ、森林火災が世界中で多発しています。化石燃料からの脱却、再生可能エネルギーを3倍にするといった国際合意に日本も入っています。しかし、日本は化石燃料にしがみつき、原発を2050年にかけて14基も建て替えるという政府の目標案を示しました。世界で急拡大しているのは再生可能エネルギーです。最も安価になってきたのも再生エネルギーです。

しかし、私たちは火力発電や原発を電気代で買い支えさせられている。このままではエネルギー危機や原発事故、物価高騰による生活の危機が、将来にわたり繰り返されかねないのです。

原因企業を優先し、環境を軽んじるというのでは、70年前に公式確認された水俣病の反省を踏まえたものとは言えません。あの時と同じことを、政府と企業が繰り返している。

日本は化石燃料の99%を輸入に頼っています。なぜ海外にお金を払い続けるのでしょう。なぜ再生可能エネルギーに舵を切らないのでしょうか? 政府のエネルギー予算は化石燃料に21%を割いているのに、再生可能エネルギ−には3%しか割かれていない。解決策ではなく、問題の原因の方に多くお金を支払い続ける。それは問題に対する適切な向き合い方とは言えないと思います。石油は戦争、紛争の原因になり得る。民主的な形で進める地域分散型の再生可能エネルギーは平和への道でもあると思います。

2018年にグレタ・トゥーンベリさんがたった一人で気候危機に対してストライキを始めたとき、「感情的すぎる」という批判が寄せられました。家父長制だし、女性差別だし、トーンポリシングだと思います。

しかし冷静でいるたった一つの方法は無知でいることです。問題に向き合うことなく、知らずにいれば結果誰よりも冷静でいられるでしょう。

政治リーダーのみなさんはなぜそんなに冷静でいられるのでしょうか? グレタ・トゥーンベリさんのアクションは世界に広がり、何百万人という規模に拡大しました。1人から始まるアクションを冷笑する人もいるかもしれませんが、それは歴史を変える1ページになり得ると思います。ノーという声を歴史に刻みつける。決して「ごっこ遊び」ではありません。

みなさん一人ひとりが民主主義です。もう大人の責任を子どもたちに押しつけるのはやめましょう。「安心して生きていってね」と子どもたちに声をかけられるように、私たちも生き抜いていきましょう。

伊与田昌慶さん

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