シリーズ都知事選「小池都政チェック」 都議会で答弁に立たない小池知事①

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小池都知事が議会で質問に答えないらしい はて?都民を無視しているってこと?

7月7日に投開票日を迎える東京都知事選。現職が3選を目指して出馬したこの選挙で、最大の争点は2期8年にわたる小池都知事の都政運営です。

今回は、都議会における小池知事の姿勢について見ていきます。

告示を控えた2024年6月の都議会では、公約の達成状況や見解について問われても、知事自らは答弁に立たない姿が目立ちました。まずはこちらの動画(2分11秒)をご覧ください。


6月5日の都議会本会議の一般質問。立憲民主党の竹井ようこ都議は、計6つのテーマで質疑を行いました。そのうち知事の見解を求めたのが、動画で紹介した「中高年単身女性の支援について」と「多摩格差」の2つでした。

「多摩格差ゼロ」は、小池知事が2016年の都知事選で公約として掲げた、“7つのゼロ”のうちの1つです。竹井都議は小池知事にこう質しました。

知事は、8年前、多摩格差ゼロの指標には何を用いようとしていたのですか。全く検証もされず、多摩格差の解消に努めますとするだけでは、絵に描いた餅にはなりませんか。多摩格差ゼロは何をもって達成とするのか
(6月5日 竹井都議の質疑)

しかし答えたのは佐藤智秀総務局長。竹井都議は、再質問で改めて小池知事に見解を求めましたが、答弁したのはまたも佐藤総務局長でした。

竹井都議は生活ニュースコモンズの取材にこう答えました。

都庁前で取材に答える竹井都議(27日)

質疑で小池知事に問うたのは、実務レベルの話ではなく、政治理念や公約に関わることで、知事が答弁すべき内容でした。時間の制限があって、再質問では中高年単身女性の課題について聞けませんでしたが、未婚率が高く単身世帯が多い東京都では喫緊の課題です。必要な施策を考えていくためには実態の可視化が重要と考え、知事の見解を求めました。今後、この課題に取り組んでいきませんかという前向きな提案でもありました。
都議会で質問する前に担当の局に質問項目を伝えるのですが、どこが担当となるのか最初はなかなか決まりませんでした。そのくらい中高年単身女性の課題は「女性活躍」「少子化対策」などの施策の狭間で置き去りになっているのです。そこに光を当てるかどうかはやはり知事にかかっていると思うので、答えていただけなかったのは残念に思います。(竹井都議)


 次回は、2017年に小池知事が掲げた「築地(市場)は守る」発言。また、「都庁などにプロジェクションマッピングを映す事業に2年間で48億円の予算をつけた一方、都庁の下でNPO法人が実施している食料支援に多くの人が並んでいる実態をどう受け止めるか」という質疑に小池知事がどう向き合ったのかを見ていきます。

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